神奈川の夏を熱くする高3右腕。強豪封じにスカウトも名将もニンマリ

 ある球団のスカウトに「上位ですね......」と話を向けたら、「いやぁ、12人でしょ。これだけ投げられたら......。これだけのストレートを投げられる右の高校生、ほかに誰がいます?」と、少しホッとしたような表情を浮かべた。

 今年のドラフトは、清宮幸太郎(早稲田実業)という目玉はいるが、そのあとがなかなか出てこないのが実情だ。

 1位指名候補の12人がなかなか揃わない年はたまにあるが、1位候補の"ふたり目"が出てこないというのは、ある意味、非常事態である。

 もちろん、新聞や雑誌に取り上げられる候補選手は何人かいるが、確たる実績を掲げて「我こそは!」と名乗りを上げられるような選手となると、清宮以外、見当たらないのが今年のドラフトの"本当"のところなのである。

 ただ、春先から夏場にかけて急成長する選手をこれまで何人も見てきたし、実際、今年もその可能性を秘めた選手はいっぱいいる。そのなかのひとりが、冒頭でスカウトが絶賛した選手で、星槎国際湘南の本田仁海(ほんだ・ひとみ)という右腕だ。同校の練習試合を見ながら、前出のスカウトは次のように本田を評する。

「春先のこんな寒い日に140キロ台をコンスタントに投げられて、ストレートを低めに集められる。しかも両サイドのコントロールもしっかりしている。相手が東海大相模だって、まったく物怖じしない性格も素晴らしい」

 その本田が、最初に筋のいいピッチングを見せたのは昨年の秋だ。

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