福田正博の実感は「ハリルにスタイルなし、結果を求めるリアリスト」

 それでも、最終予選のラスト2試合で鮮明になったのが、ハリルホジッチ監督は「対戦相手を徹底的に研究して試合に臨む指揮官」ということだ。

 2002年の日韓W杯以降の日本代表を振り返ると、ジーコ監督時代はブラジル流の個人技術を生かす攻撃的なスタイル、岡田武史監督のもとでは前線の激しい守備からショートカウンターを狙うサッカー、ザッケローニ監督時代はポゼッションサッカーを志向してきた。

 各監督はそれぞれ異なるスタイルで、その時々の戦力で足りない部分がありながらも、まずは「自分たちが築きあげてきたスタイルで戦う」チーム作りをしてきた印象がある。

 一方、前任者たちとは異なり、ハリルホジッチ監督はリアリストだ。岡田元監督にもこうした側面はあるが、ハリルホジッチ監督のほうがより"結果"にこだわる傾向が強いと感じる。

 結果から逆算して勝つためのチーム作りをするため、極論すると「自分たちのスタイル」はない。就任当初はメンバーが固定されていた印象もあったが、今はレギュラーも決めていないように映る。もちろん、"縦に速い"という基本スタイルは掲げているものの、これはサッカーにおいてはシンプルなことで、「日本ならではの戦い方」あるいは「自分たちのスタイル」とはいえない。

 言わずもがな、日本代表にとってW杯までの約9カ月をどう過ごすのかはとても重要になる。ブラジルW杯では、出場権を獲得した直後の2013年11月にオランダ代表と対戦して2−2の引き分け、本大会への期待が高まったが、結局はグループリーグ1分け2敗で敗退。

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