NY歓喜のタナカ・タイム。「こういうゲームで勝つためにここに来た」

「(田中将大のピッチングは)素晴らしかった。必要なすべてをもたらしてくれた。これ以上の仕事はないよ。1点で勝負が決まるゲームで、彼はその点を与えなかったんだからね」

 10月8日、ニューヨークで行なわれたア・リーグ地区シリーズ第3戦後に、ヤンキースのジョー・ジラルディ監督が残した言葉には、いつも通りに面白味はなかった。それでも、優勝候補のインディアンスを1−0で振り切った後で、"救世主"となった田中を讃える言葉に実感がこもっていたのは事実である。

 インディアンスの本拠地であるクリーブランドで2連敗し、リーグ優勝決定シリーズ進出に王手をかけられたヤンキース。第1戦ではシーズン途中に獲得したソニー・グレイが痛打され、第2戦では最強の武器と目されたブルペン陣が崩れた。シーズンから通じて、直近の39戦で35勝と絶好調のインディアンスは、戦前の予想通りヤンキースより1枚上の難敵に思えた。

 そんな絶体絶命の状況下で、田中は"ニューヨーク最後の希望"となった。地元の期待を一身に背負ったマウンドで、ジラルディ監督の言葉通り、田中は最高のピッチングを披露してくれた。

この記事の続きを読む

1