大坂なおみ、世界1位を撃破した瞬間にラケットを投げなかった理由

大坂なおみ、世界1位を撃破した瞬間にラケットを投げなかった理由

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 世界1位を破る歓喜の瞬間はあまりにあっけなく訪れ、快挙を成し遂げた当事者も、その事実を淡々と受け止めているようだった。
 だが、「実は……」と大坂なおみは、のちに照れた笑みとともに、そのときの”真相”を打ち明ける。

世界1位のシモナ・ハレプ(左)を破って決勝進出を果たした大坂なおみ

「勝ったらラケットを放り投げ、ものすごく喜ぼうかな、とか考えてたの。でも、次の瞬間には『試合中にそんなことを考えちゃダメだ』と自分に言い聞かせた。そんなことを考えたらきっと負けだして、私はものすごく腹立たしい思いをするだろうから」
 そして彼女は会見室の記者たちに、確認するように問いかけた。
「ダーシャは勝ったときに、ラケットを投げて喜んでたよね?」
 大坂が言う「ダーシャ」とは、準決勝でビーナス・ウィリアムズ(アメリカ)を破り、ひと足先に決勝進出を決めたダリア・カサトキナ(ロシア)のことである。大坂と並ぶもうひとりの「20歳の女王候補」は、大坂がシモナ・ハレプ(ルーマニア)から第1セットを6−3で奪ったそのころに、記者会見を行なっていた。
「興奮しすぎて、皆の質問にちゃんと答えられるかわからないわ!」
 童顔を紅潮させ、声を上ずらせるカサトキナは、勝利の喜びを語るその間もせわしなくスマートフォンをのぞき込み、大坂vs.ハレプ戦のライブスコアをチェックする。

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