神野大地、東京マラソンの内幕。なぜ今回は腹痛が起きなかったのか

過去4レースはいずれも腹痛に悩まされ、目標タイムをクリアーできなかった。天敵ともいえる腹痛が姿を現すことがなかったのは、神野の今後を考えると非常に意味のあるレースだった。
 では、なぜ今回、腹痛が起きなかったのか。
 一昨年の福岡国際マラソンの後、さまざまな検査を行なうも、疾患的な要素が見つからないなか、トレーナーの中野ジェームズ修一氏が、最後の原因として挙げたのが「メンタル」だった。結果を出そうとするあまり緊張し、レースで力みが出て、それが腹痛につながっているのではないか。その腹痛を意識し過ぎてしまうあまり、発症すると「またか」とメンタル的に落ちてしまう。その悪循環に陥っているという見方だ。
 そのためベルリンマラソン以降、スタッフは腹痛問題を口にしないように提案したこともあったという。
「一切、腹痛からシャットダウンしようという案も出たけど、僕は『それはできない』と言いました。メディアはそこを気にしてくるだろうし、『その質問をやめてください』というのもしたくなかった。腹痛とトコトン向き合いたいと思っていたんです。でも、医学的には何の問題もない。じゃあどうするのかって話になった時、中野さんと(木)聖也さんから『起きたらどうしようじゃなく、腹痛は起こるもの。起きてからが勝負でしょ』というが話が出たんです。そういう心の余裕というか、心の持ちようでレースに臨もうって」
 メンタルが原因かもしれない、というのは神野も薄々は気づいていたのかもしれないし、それを認めたくなかったのかもしれない。

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