苦労が報われたホンダF1。開幕戦3位表彰台も喜んでいる場合じゃない



 性能低下の少ない今年のタイヤでは、ピットストップは長いレースの中でたった1度。そのライバルの逆転のチャンスをしっかりと潰したのが、メルセデスAMGだった。

 ただ、レッドブルはここで動かなかった。フェルスタッペンにはレース序盤からタイヤをセーブさせて、25周目まで引っ張らせたうえでピットインしてタイヤを交換。これによって第2スティントは、先にピットインしたベッテルおよびハミルトンより常に10周新しいタイヤで走るという”アドバンテージ”を作り出した。

 レッドブルが最初から狙っていたのは、ここだったのだ。この10周の差を生かして、レース後半に勝負を仕掛けようとしたわけだ。

 レッドブルがこの戦略を採ることができたのは、タイヤマネジメントに自信があったのもさることながら、ピットストップで逆転しなくともコース上でフェラーリを追い抜くことができる、という自信があったからこそだ。

 そして、その自信を持てたのは、ホンダがこれまでのレッドブルになかったパワーと最高速の伸びを与えてくれたからにほかならない。ホンダ関係者も、「明確な差はまだわからないが、パワーはかなり追いついているし、少なくとも戦えるポジションには来た」と自信を見せた。

 目の前のトラックポジションに惑わされることなく、2台体制でどちらの戦略にも振れるライバルチームに対し、1台で戦わなければならないからこそ冷静に、第2スティントで有利な状況を作り出すことに徹した。

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