山本尚貴は「F1に乗りたい。でも……」。国内二冠王者の本音と現実



「目標としていた結果が得られるとは、開幕前は思っていませんでした。『こんなシーズンもあるんだな』というのが本音ですね」

 インタビューの冒頭、山本は昨シーズンの大成功を意外そうに振り返った。過去のシーズンを振り返ると、山本は悔しさばかりを味わってきたという。

 国内トップカテゴリーにデビューした当時、まだ無名に近い存在だった山本は、ときおり存在感あふれる走りを披露しつつも、肝心なところで勝機を逃すことが多かった。若い頃は、レース後に失敗を悔やんで大粒の涙を流すシーンも見られた。

 ただ、そうした失敗のひとつひとつが、今の山本尚貴を作り上げるきっかけになったという。
「レースで経験してきたことのすべてが、今のこの結果に大きく関係していると思います。やっぱり、負けたレースから学んだことのほうが多いですね。

 レース人生を振り返ると、負けたレースがほとんどです。でも、その負けたレースから目を背けずに、『どうして負けたのか?』『なぜ失敗したのか?』としっかり分析してこられたことが、今につながっている。

 人間は、失敗したことから逃げたくなります。そして負けた時、『クヨクヨするなよ』と言う人もいます。しかし僕は、失敗した時や負けたことの中にこそ(勝つための)ヒントがあると思っています」

 その努力の結果、山本はダブルチャンピオンという栄光を勝ち取った。

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