マリナーズ元スカウトが見た衝撃。「イチローはすべて揃っていた」


「あの時はとても充実感を感じていました。イチローをシアトルに誘うため、私たちは何年もの間、いろんなことに努めてきました。彼はシアトルに来るべくして来たのです。私たちの努力を神様は見守ってくれていたのです」
 コルボーンは、イチローが無事に渡米できるよう、そして確実にマリナーズに入団できるよう、多くの時間を費やしてきた。
 90年から93年の間、オリックスの投手コーチをしていたコルボーンは、イチローが鈴木一朗として二軍に在籍していた時から、彼の潜在能力の高さに興味を示してきた。
「私は、二軍にとてもいい選手がいるというのを聞きました。その話を耳にした時、その選手は何試合か連続でヒットを打っていました。急激な成長を遂げるその選手を見に行かなくては、という衝動に駆られるようになりました」
 現場に行くと、コルボーンのイチローへの関心の度合いが、より大きなものになっていった。
「彼のバッティングをひと目見れば、人並み外れたバットコントロールと優れた流し打ちの技術の持ち主であることは明らかでした。それに、イチローはある試合で相手の執拗な内角攻めに対し、見事にライトへホームランを打ったんです。彼が前でとらえた強い打球は、かなりの飛距離が出ていました。
 そればかりかイチローは、その後の打席でも、まったく同じ要領でまたしてもライトへホームランを打ってみせたのです。

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