影の功労者は西大伍。ボリビア戦でグチャグチャ展開に待ったをかけた



 スタメンの総入れ替えが明るみに出たのは、ボリビア戦の前日に行なわれた会見だった。かつてならそれをメディアは否定的な目で見つめたものだ。「代表はベストメンバーで戦うもの」とか、「テレビの視聴率に影響が出る」とか、「お金を払って見に来るファンに失礼だ」とか、もっともらしい理由を挙げて異を唱えた。ところが、今回はそうした声を聞かなかった。
 スタジアムに向かう電車の中で聞き耳を立てれば、「南野(拓実)は後半、香川(真司)に代わって出るんじゃない」とか「鎌田(大地)は何分持つかな」とか「(山口)蛍は後半の最後でもいいから出てほしいね」とか、この事態をファンも冷静に受け止めている様子だった。

 世界のサッカー界に漂うスタンダードに慣れたという印象だ。吉田麻也(サウサンプトン)など、アジアカップ終了後、所属チームで出番を失ってしまった選手がいる現実も輪を掛ける。激しい競争社会の中で生きる欧州組を代表に毎度招集すれば、サッカー選手として危うい立場に陥る。それが贔屓(ひいき)の引き倒しになること、代表強化に悪影響を及ぼすことを多くのファンが理解しつつある。代表チームとの向き合い方に変化が起きていることは間違いない。

 スタンド風景も、かつてとは少し異なってきた。チケットは2試合とも完売だった。しかし、青いユニフォームを着たサポーターが占める割合は確実に減っている。

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