常総学院出身元プロ注目の強打者が32歳でキックボクシングデビュー

常総学院出身元プロ注目の強打者が32歳でキックボクシングデビュー

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2005年7月25日、水戸市民球場。3点差を追う9回二死、常総学院の勝田憲司はネクストバッターズサークルから祈るような気持ちで戦況を見つめていた。打席に立つ選手が塁に出れば自分まで回ってくる。「この劣勢をなんとかしてやろう!」という気持ちもあったし、2年半をともに過ごした仲間への信頼もあった。
 しかし打者のバットが空を切り、主審の右手が上がりかかった……その瞬間、球場中が歓喜とため息に包まれたが、勝田は打席で泣き崩れる仲間に向かって「走れ!」と大声で叫んでいた。空振り三振かと思われたが、相手キャッチャーのミットからボールがこぼれていたからだ。
 だが、勝田の声はスタンドの大歓声にかき消され、仲間の耳には届かなかった。ゲームセット。受け入れがたい現実を前に、勝田はその場で呆然と立ち尽くしていた。

かつてはプロ注目のスラッガーだった勝田憲司

 あれから14年の月日が流れた。
 久しぶりに顔を合わせた勝田はすっかり頬がこけ、大人の顔つきになっていた。
 今回、勝田と会うきっかけをつくってくれたのは、昨年、DeNAを退団し、今年から社会人野球のJFE東日本でプレーすることになった須田幸太だった。
 須田と勝田は、茨城県石岡市の府中中学校の軟式野球部出身で、須田は勝田の1学年先輩にあたる。

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