ムチの大谷翔平、ハリガネの岩隈久志。平成「しなやか」遺伝子の衝撃

ムチの大谷翔平、ハリガネの岩隈久志。平成「しなやか」遺伝子の衝撃

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平成スポーツ名場面PLAYBACK〜マイ・ベストシーン 
【2010年10月8日 秋季東北大会 花巻東×学法福島】

 歓喜、驚愕、落胆、失意、怒号、狂乱、感動……。いいことも悪いことも、さまざまな出来事があった平成のスポーツシーン。数多くの勝負、戦いを見てきたライター、ジャーナリストが、いまも強烈に印象に残っている名場面を振り返る――。


花巻東の3年夏に高校生として史上初の160キロを記録した大谷翔平

 過去から学ぶことは多いが、あまり信用はしすぎないようにしている。

 高校時代にうまい、うまいと喜んで食べていたラーメン屋に30歳を過ぎて行ってみると、意外としょっぱく感じて落胆することがある。自分の味覚が変わったのか、それとも店の味が落ちたのか。理由はわからないが、おそらくその時期、その状況によって人間の感じ方は変わるのだろう。

 そんな曖昧な光に占められた記憶の宝物庫のなかでも、いつまでも鮮やかに輝く断片がある。私にとっては、岩隈久志(巨人)がまさにそうだった。

 岩隈を初めて見たのは、今から20年前の1999年(平成11年)。高校3年時の練習試合だった。当時から岩隈(堀越高校)はプロ注目の投手で、東京都内では有名人。

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