「バルサの化身」。現役を引退するシャビが目指す監督像とは?

下部組織であるラ・マシアを、ボールプレーを軸に整備。その薫陶を一身に受け、育ったのが、シャビだった。

「バルサにはバルサのスタイルがある。勝つことよりも、いかにしてボールを失わず、運び、支配できるか。それはクライフが確立した概念であって、誰にも変えることはできない。たとえ、どんな監督が来たとしても、それは変わらないよ。カンプ・ノウに来る観客が、伝統に背くことを許さないからね」

 シャビは高らかに言う。その伝統を貫くことによって、彼は数々の偉業を成し遂げ、世界中から賞賛を浴びた。

<ボールゲームの追求こそが、勝利の法則>

 シャビはそれを頑なに信じている。勝ちにこだわるのか、美しいプレーを目指すのか、しばしば論争はあるが、彼の場合、迷いがない。

「私はイニシアチブを取って、攻撃を仕掛けるチームを見るのが好きなんだよ。かつてサッカー少年たちがみんなそれを目指し、愛したように、ね。自分たちがボールを持って、動かすサッカー。それには、スキルとビジョンを高めることが重要だ」

 そう語るシャビの理想は不動である。自ら選手として培ったプレーを、監督としても置き換えるのだろう。それは決して簡単なことではないが、厳しい挑戦にこそ、彼の心は沸き立つ。

 かつて、忘れられない試合について訊ねたことがあった。

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