「バルサの化身」。現役を引退するシャビが目指す監督像とは?



「忘れられない試合は、2004年のクラシコ(レアル・マドリードとの伝統の一戦)だね」

 彼は間髪入れずに答えている。

「敵地でのゲーム。終了間際の得点で僕らが勝ったんだけど、ゴールが入った瞬間は忘れられない。束の間だったはずだけど、スタジアムが静まり返って沈黙した。それまでの騒ぎが嘘のように、人々が一瞬にして世界から消えた気がしたよ。選手同士、抱き合って喜んでいたら、野次やブーイングの嵐が戻ったんだけどね。世界の時が止まったようで、とても素敵だった」
 レアル・マドリードを敵地で破る。それは歴史的に虐げられてきたカタルーニャ人にとって、最高の栄誉である。そこに、反逆の意志が見える――。シャビのサッカー観は、まさに反逆的と言えるだろう。難しいボールゲームの挑戦に、勇ましく挑む。それは監督になっても、変わることはない。

「監督としての自分の哲学は、ラ・マシアで受けてきた指導が反映されるだろう。クライフの影響を受け、長年、育んできたものというか。それはすなわち、バルサのスタイルということになる」

 シャビが監督としてバルサを率いる――。それは遠くない未来の話だろう。先日、スポーツ紙「マルカ」がWebで行なった「来季のバルセロナの監督にふさわしいのは?」というアンケートで、シャビはトップの26%の票を獲得した(2位ユルゲン・クロップ/リバプール、3位エリック・テン・ハーグ/アヤックス、4位キケ・セティエン/ベティス、5位が現職のエルネスト・バルベルデで9%だった)。

 シャビ・バルサ誕生、それは単なる継承ではない。

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