井上尚弥がパッキャオなみの「世界的スター」になるために必要なもの

トラッシュトークを好まず、試合前に大口を叩くわけではない。物静かな男が、ゴングが鳴った瞬間に爆弾のようなパンチを振りかざすんだからね。パッキャオを除けばもっともエキサイティングなアジア出身選手であり、間違いなく日本最高のファイターだ」
 マネージャー、マッチメイカーとして約30年にわたってボクシング界に関わり、現在はパッキャオのマネージャーを務めるショーン・ギボンスはそう述べる。また、過去にパッキャオ戦の解説もこなしてきたマリナッジは次のようにつけ加えた。
「軽量級時代のパッキャオに限定して比較したら、井上のほうが優れたキャリアを過ごしていると思う。パッキャオはフライ級王者として敗戦も味わったが、井上は負けたことはない。ジェイミー・マクドネル(イギリス)、ファン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)といった名前のある選手も、早いラウンドで破壊してしまっているわけだからね」
 実際にパッキャオは、ライトフライ級〜バンタム級で試合をしていたキャリア序盤に3敗を喫しており、まだ体ができていなかった当時は”無敵”という印象はなかった。1999年には体重超過でWBC世界フライ級王座を剥奪されたうえ、タイ人選手に3回KO負け。無名から叩き上げたパッキャオとエリート街道を走ってきた井上の道程を単純に比較すべきではないが、「バンタム級までの両者を比較したら井上が上」という論は間違っていないように思える。

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