ナダル戦を誰もが切望。37歳フェデラー、全仏での勇姿は見納めか?

フィジカル向上の実感や、スタミナの充溢感もある。

 そこからの彼はより一層、長いラリーを想定したトレーニングメニューに取り組んだ。2019年は、長く過酷なシーズンになる――。そのことを、すでに確信していたからだ。

「別に、これが最後のクレーコートになると決めているわけではない。引退前にもう一度、クレーに出なくてはいけないと思ったからでもない」

 4年ぶりにマドリード・マスターズに帰ってきたフェデラーは、その手の話題に触れるたびに、そう何度も繰り返してきた。

 だが、地元の人々は、「これがフェデラーを見る最後になるのでは」という、ある種の感傷を抱き、試合会場に詰めかける。それらファンの熱狂的な声を背に受けるフェデラーは、3回戦ではガエル・モンフィス(フランス)に2本のマッチポイントを握られるも、ネットプレーで危機をしのぎ、逆転勝利をもぎとった。
 最終的に、準々決勝でドミニク・ティーム(オーストリア)にフルセットの熱戦の末に敗れたフェデラーに、地元の記者が尋ねる。

「私たちは来年も、マドリードであなたを見ることができますか?」

 いたずらっぽい笑みを浮かべて、37歳のレジェンドは言う。

「観光客として? たぶんね。テニスプレーヤーとして? その可能性もあるかな……」と。

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