トーレス抜きの鳥栖劇場。戻ってきた伝統の「固い結束」で3連勝

トーレス抜きの鳥栖劇場。戻ってきた伝統の「固い結束」で3連勝

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「夢のようだ」

 この日、サガン鳥栖のストライカーである豊田陽平は、試合終了間際の決勝点を叩き込んだ心情をそう表現した。

 その言葉にはさまざまな意味が込められている。長年、チームを支えるエースだったが、信頼を与えることができない日々が続いていた。鳥栖の歴史を作ってきたひとりとして、もどかしさも募った。その中で雄々しいゴールを決め、再び歓喜をもたらした。

「鳥栖というクラブは、最後までみんなであきらめずに勝利をつかむのがいいところ。一体感というか、”お互いのために”という献身性というか、その大切さを伝えていきたい。それが勝利にも伝統にもつながる」

 豊田はその胸の内を洩らしていた。

「鳥栖らしさ」――この日は、その宴になった。


鹿島アントラーズ戦で劇的な決勝ゴールを決めた豊田陽平(サガン鳥栖)

 5月26日、駅前不動産スタジアム。17位の鳥栖は本拠地にアジア王者、鹿島アントラーズを迎えている。

 4−4−2のシステムを組んだ鳥栖は、前線の2トップがしつこくプレスをかけ、鹿島にビルドアップの自由を与えない。レオ・シルバ、三竿健斗という中盤の2人との通路を遮断した。

 一方で意図的にロングボールを蹴り込む。

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