久保建英とメッシ。対戦相手にしかわからない「スピード」の正体



 それほど、久保は凄まじい成長を遂げた。16歳でJ3のピッチに立ち、17歳でJ1のピッチにも立った。当初は大人の洗礼を受けたが、たった半年で試練を克服。今シーズンは開幕から中心選手としてプレーし、チームを首位に押し上げ、日本代表にも選ばれている。それは進化という表現に近い。ユースの選手特有の脆弱さは一切、消えた。

 ディフェンダーに与えるスピード感は、際立っている。

 Jリーグ第14節、大分トリニータ戦は、17歳で最後の試合になったが、3得点すべてに絡む活躍だった。技術、戦術、体力、そしてメンタルで傑出。年上の選手たちを、軽々と手玉に取っている。
 特筆すべきは、後半途中に見せたプレーだろう。必死のマークを試みる相手ディフェンダーをくるりとターンでかわす。追いすがられたものの、今度は右足で深い切り返しを見せ、ディフェンダーを置き去りにし、転ばせた。狙い澄ました左足のクロスを、味方がゴールに飛ばすことはできなかったが、まさに「久保劇場」だった。

 相手の裏を取れるだけに、体感するスピードは倍加するのだ。

「自分とはサイドは違いましたが、単純に速い選手だな、と感じました」

 柏レイソル、横浜F・マリノス、そして現在はサガン鳥栖と、J1で300試合以上の出場経験があるディフェンダー・小林祐三は、今シーズン、ルヴァンカップで対戦した際の久保の印象を語っている。

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