「森保式3バック」とトリニダード・トバゴ戦無得点の重大な関係

アギーレジャパンの布陣は、4−3−3と3−4−3の中間型だった。マイボールに転じると、4−3−3のセンターバック2人が大きく開き、両サイドバックがポジションを上げる。と同時に、4−3−3のワンボランチ(当時のアンカー=長谷部誠)が、2人のセンターバックの間に入り3バックを形成する。

 相手ボールになると、今度は両サイドバックが下がり、長谷部がせり上がっていく。4−3−3と3−4−3が局面、局面で入れ替わる可変式の布陣をアギーレは採用していた。それは5バックにならない3バック。森保式より攻撃的であることは明白だった。

 なぜ森保監督は3−4−2−1的な3バックを好むのか。アギーレ的ではなくペトロビッチ的なのか。

「開いて構える両ウイングバックにボールが渡ると、相手の守備体型を散らすことができる」とは、森保監督が語る自らの3バックのメリットだが、そこから先の攻撃は先細りの一途を辿る。相手陣内の深い位置まで進入することができない幅の狭い攻撃になる。

 それは正面から相手ゴールに向かうゴリ押しサッカーだ。森保監督は「スコアは0−0だったがシュートは25本放った」と胸を張ったが、それでも点が入らない理由は、攻撃が非効率的だったからだ。浅く深みに欠けるルートを辿ったからだ。

 後ろに下がり守備を固めるか。高い位置から守備をするプレッシングか。サッカーは歴史的に後者によって進歩してきた経緯がある。プレッシングの進化と、選手の技量アップは、まさに比例の関係にあるのだ。

 日本代表監督には、競技力の向上に貢献するサッカーを演じてほしいものである。

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