「なでしこらしさ」はどこへ。いま必要なのはスムーズな切り替えだ

引いている相手の守備陣をロングボールでは崩せない。日本は相手DFを何とかボールに食いつかせようと揺さぶりをかけるも、その手には乗らないと持ち場を離れずに、組織的な守備を粘り強く続けるアルゼンチン。結局、なでしこは突破口を見つけることができないまま90分が過ぎてしまった。
 たしかに”ドン引き”していたアルゼンチンだったが、それも想定としていたのは途中交代で入った岩渕真奈(INAC神戸)だ。前日の練習後には「引いてきた相手をどう崩していくのかが大事になってくる」と語っていた。ケガ明け間もない岩渕も、ノーゴールに終わったことに悔しさを滲ませた。
「情けない。もっと個々が自信を持って相手をはがせればボールは回ったと思う」
 もちろん、一瞬一瞬に穴を見つけて、いかに攻め切るかがチーム全体でイメージできていなかったという問題が大前提にある。
 停滞しそうな雰囲気が芽生えたのは前半15分ごろ。アルゼンチンの守備陣は、日本の最終ラインや下がり気味の杉田妃和(ひな/INAC神戸)、三浦がボールを持ったとき以外は、フリーでのパスはほぼ出させていない。確実にボールホルダーの足元へ、すべてにプレスがかかっていた。
 アルゼンチン守備陣の足がよく伸びてきていたことで、長谷川唯(日テレ・ベレーザ)や菅澤、横山久美(AC長野パルセイロレディース)らは、いつものタイミングで仕掛けても相手の守備の網に引っかかっていた。

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