ブーイングが拍手に。ブラジルはようやくサポーターの信頼を勝ち得た


 これでブラジルの右サイドのリズムが狂ったのか、ガブリエル・ジェズス(マンチェスター・シティ)は技術的なミスと判断ミスを繰り返した。攻守をつなぐ中盤のリンクマンとして存在感を放つアルトゥールも、彼にしては珍しいイージーなミスが散見された。
 バランスゲームの様相を呈した前半は、0−0のまま終わった。すると、かすかに非難のブーイングが聞こえてきた。だが、そのブーイングの上から被せるかのように、大きな拍手がロッカールームに戻るブラジル・イレブンに贈られた。
 グループステージの3戦を通じて、ブラジルのサポーターにもいろいろ思うところがあったのかもしれない。もしかすると、グレミオでプレーするエベルトン、グレミオからバルセロナへ羽ばたいていったアルトゥールがピッチに立っていることで、シンパシーを感じたのかもしれない。この夜のスタジアムには、青・黒・白の縦縞で彩られたグレミオのユニフォームを着たサポーターも少なからずいた。
 そんな彼らは、0−0のまま進んだ後半もブーイングをすることなくゲームを見守り、やがて「ブラージウ! ブラージウ!」と歌い出した。ブラジルは苦しい時に、ようやく自国のサポーターの声援を背に受けて戦うことができたのだ。

 その後、アルトゥールのフリーランが中盤にスペースを生むようになり、最終ラインのマルキーニョス(パリSG)からFWへのコースができ始めた。

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