シメオネ8年目の大博打。アトレティコ「エースの取り換え」は吉か凶か

そしてチャンピオンズリーグでは2度も決勝に進出している。狼の群れが襲いかかるようなプレッシング、難攻不落の城砦のような分厚い守り、そして大鷲の猛襲を思わせるカウンターを実現させ、欧州全土を震撼させてきた。

「ポゼッション率になどなんの関心もない。15回決定機を作ってノーゴールよりも、1−0で勝利する方を選ぶ」

 シメオネはそううそぶいて、勝利への効率的手段だけを追求した。プレッシングとリトリートを鍛え上げ、前線にはカウンターで敵を仕留められる選手を配置。勝利の軍団を作り上げたのだ。

 その功績を評価されて、シメオネ本人は年俸2200万ユーロ(約28億円)の契約を勝ち取っている。今や伝説の将軍であるかのように、アトレティコのサポーターからも崇められている。好待遇は当然の権利だろう。
 しかし、格差はいつだって集団を蝕む危険性がある。

 アトレティコの選手の年俸は平均300〜400万ユーロだと言われる。監督の年俸はその5倍以上だ。それにより、選手が唯一無二のリーダーに反旗を翻すようなことはないが、チームメイト同士となると、そうはいかない。

 昨シーズン、絶対的エースとして新たに契約を結んだグリーズマンは、監督に次ぐ2000万ユーロ(約26億円)という破格の年俸を得ている。

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