ウインブルドンJr.を制した16歳、望月慎太郎はコートに立つと豹変する

ウインブルドンJr.を制した16歳、望月慎太郎はコートに立つと豹変する

ウインブルドンJr.を制した16歳、望月慎太郎はコートに立つと豹変するの画像

暖かな拍手が降り注ぐ「ナンバー1コート」のスタンドの三方向に向け、深々と頭を下げる。

 表彰式のフォトセッションでは、フォトグラファーたちから「トロフィーにキスして!」とリクエストされ、溶けそうに照れながら、ぎこちなく優勝の証(あかし)に口を近づけた。


全英ジュニア男子シングルスを制した望月慎太郎

「スタンドに手を振るとかは、恥ずかしくってできないです。お辞儀だって恥ずかしいのに……」

 目尻を下げ、首をすくめるようにしながら打ち明ける姿は、本人いわく「シャイ」そのもの。だが、先月16歳を迎えたばかりのそのシャイな少年が、ひとたびラケットを手にコートに立つと、凛とした闘志をまとうアスリートに豹変する。

 少し背を丸め、ボールに飛びつき鋭くラケットを振り抜くと、山猫のようにしなやかな身のこなしでネットへと走り、時に柔らかなボレーを沈め、時に豪快なスマッシュを叩き込む。多彩で攻撃的なプレースタイルを支えるのは、いかなる危機にも動じぬ強心臓だ。

 1回戦では、最終セットで終始リードされながら剣ヶ峰で追いつき、逆転勝利を掴み取った。準決勝では、3本のマッチポイントをしのがれ逆転を許しながらも、今度は相手のマッチポイントを強気のプレーで切り抜け、土壇場で試合をひっくり返した。

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