松田丈志の目。瀬戸大也、松元克央のメダルに見る自己記録更新の大切さ

持久力を活かしたラスト50mのスパートも、今シーズンは高地トレーニングも行ない強化してきた。

 ケガの功名もあった。もともとクロールのストロークに左右差があるタイプで、負荷のかかっていた右肩を今シーズン始めに痛めてしまう。治療のためトレーニング開始は約2カ月遅れたが、それを機に左右の筋肉をバランス良く使うトレーニングも導入した。結果、ストロークの左右差もなくなり、泳ぎのバランスも良くなった。

 片手ずつ動かす背泳ぎやクロールでは、ストロークの左右差をなくすことは重要で、左右差がなくなれば1ストローク中の速度変化が小さくなり、結果、平均速度も上がってくるのだ。

 結果はすぐに表われ、トレーニング開始が遅れたにも関わらず、4月の日本選手権で自己記録を更新した。
 自由形の難しさは、競泳種目の中でいちばん速い種目であり、世界中のスピード、パワー自慢が集まる競争が激しい点にある。それはエントリー数を見ても明らかだ。

 人数が多い分、予選、準決勝、決勝と勝ち進むうえで、必要となるタイムもレベルが高くなる。自由形とバタフライの両方をやっていた私の感覚でいうと、バタフライは予選で余力を持って泳げるが、自由形はいつも予選から全力、という感じだった。つまり予選から速いタイムで泳げる、スピードとタフさの両方求められるのだ。

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