本人が自負。「巨人V9を支えたのは柴田、高田、土井、黒江の好走塁」

ピッチャーもよかった。でも、その一方にオレと高田(繁)と土井(正三)、それから黒江(透修=ゆきのぶ)さんがいた。このへんはね、しっかりした野球ができたの。ただ打って、走って、守るんじゃなくて、常に好走塁ができる選手がチームに4人いたんだよ。だから、たとえばオレが三塁ランナーで、バッターが土井だったら、セーフティースクイズだって成功してるよ」
 聞いた途端、リアルタイムでは見ていない往時の野球が頭を駆け巡った。すなわち、65年から73年にかけて、日本シリーズ9連覇を成し遂げた野球──。今の巨人に足りないものが解き明かされるなかで、図らずも、V9を支えた機動力の素がありありと想像できた。好走塁のできる選手がそろっていたからこそ、当時の巨人は勝ち続けられた、と柴田さんは言っている。
「好走塁ができる選手、今はいないとは言わない。少ない、と思うな。アメリカに比べたら本当に少ない。向こうでも強いチームっていうのは、走者一塁でヒット打ったら、必ず三塁に行くよね。芝生が深いから、打球が死ぬから、ということもあるかもわかんないけど、でも、見ていて意欲的だよね。ガイジンさんのほうが。今のジャイアンツだったら、ホリンズを見ててごらん。彼はホントにねぇ、ワンヒットでビャーッと一塁から三塁に、っていう意欲あるよ」
 柴田さんはホリンズの能力を素直に見て、評価している。デビルレイズで05年に13本塁打、06年に15本塁打を放った実績がありながら、開幕時は8番を打っていたその助っ人に対し、ファンの間で「本当に必要なのか」という声も出ていた。

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