クライマー野口啓代の目に涙。五輪内定でライバルも認めた「すごみ」

これこそが、30歳になっても第一線に君臨している野口の”すごみ”だろう。

 決勝5位の野中生萌(みほう)は「あらためて啓代ちゃんのすごい粘り強さを間近に見せつけられた」と讃えれば、同6位の森秋彩(もり・あい)は「野口さんは疲れていても、気持ちがすごく強くて結果を出す」点に野口との大きな差を感じると明かす。背中を追う後進に、そう感じさせる根底にあるもの……それは、野口の次の言葉に詰まっている。

「ずっと『オリンピックが最後』と、自分にプレッシャーをかけ続けてきました。ボルダリング、リード、スピード。全部の種目でしっかりとトレーニングをし、努力してきた。ひとつがダメだとしても、まだふたつ残っていると思っていました。今日の試合中に何かがあったわけではなくて、これまで積み上げてきた自信がありました」
「あと1年間、クライミングができることがうれしい」と喜ぶ野口は、来夏の現役最後の一戦に向けて、ここから得意種目のさらなる進化と、苦手種目の強化に汗を流していく。

 男女それぞれ20選手で争われる東京五輪に出場できるのは、各国最大で男女各2名。この大会で野口や優勝したガンブレットのほかに、東京五輪の切符を手にしたのは、3位ショウナ・コクシー(イギリス)、4位アレクサンドル・ミロスラフ(ポーランド)、8位ペトラ・クリングラー(スイス)、9位ブルック・ラバトゥ(アメリカ)、10位ジェシカ・ピルツ(オーストリア)。

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