「ホンダの総力の結集」をF1責任者が語る。前半戦2勝は予想以上

よって、シミュレーション能力が非常に発達しているんです。そういうのを目の当たりにすると、HRD Sakuraでやっていたメンバーも、『これは彼らに頼ったほうがいいな』というふうに気持ちが変わってくるわけです」
 当初はHRD Sakura側にも、他部署に頼ることをよく思わない向きもあった。だが、自分たちにない知見を持った他部署が成果をもたらしてくれるとなれば、技術者として認めざるを得なかった。5年も10年も世に出ない期間の長い開発に従事している他部署の技術者たちもまた、F1のように極めて短いスパンで成果が問われる場所で結果を出していくことが成長につながった。

「HRD Sakuraの数百人だけで戦うのではなくて、ホンダの研究所全体から必要な人材・知見を持ち寄ってF1を戦うべきだ、という姿勢でやってきた。そういう意味では、私も田辺もその一環として、世界に散らばっているホンダの人材のなかから(適材適所で)HRD Sakuraに集結したと言える。MGU-Hにしても、当初はその知見がなくて苦労したけれど、実はホンダの社内にその知見があったわけです」(浅木執行役員)
 ホンダジェットのみならず、現在ではさまざまな部署との連携も進んでいるという。
 普通の企業ならば、縦割りの部署同士の連携は、そう簡単にできるものではない。ましてや、HRD Sakuraと和光や栃木など、別々の場所にある組織だ。

関連記事(外部サイト)