F1後半戦展望。スペック4投入でレッドブル・ホンダが主役に躍り出る


 ホンダジェットの技術が盛り込まれたスペック3が投入されたのは第8戦・フランスGPだったが、どうしてその翌戦になって急に飛躍したのか?
「シーズン前半戦で一番印象深かったのは、フランスGPでマックス(・フェルスタッペン)がスタートでシャルル・ルクレール(フェラーリ)に並びかけて一瞬抜きかけたのに、その後に軽く千切られてしまったことです。実はあの時、ホンダ勢のなかでマックスのマシンだけがオーバーヒートしていて、セーフモードに入って急激なパワーロスが生じてしまったんです」
 そのデータ分析によるオーバーヒート対策が、メルセデスAMGさえ熱に苦しむほどの酷暑に見舞われた1週間後のオーストリアGPで大きな力を発揮したのだと、山本マネージングディレクターは明かしてくれた。

「それがデータで残っていて、どうして1周目にそんなことが起きてしまうのかということを分析究明し、翌週のオーストリアGPに臨む時、オーバーヒート対策のためにキャリブレーション(調整)をやり直した。こういう時に4台走っているのは有利なもので、4台分のデータをHRD Sakuraで検証して、オーストリアのような暑いコンディションでもセーフモードに入らず耐えうるギリギリのセッティングをしてくれた。それが、あの勝利につながったんです」
 レース現場での運用を統括する田辺豊治テクニカルディレクターは「レースを止めないこと」を第一に考え、開発責任者の浅木泰昭執行役員はアグレッシブな攻めの人物、田辺テクニカルディレクターはある意味、守りの立場にいるエンジニアだ。

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