鳥栖監督は忖度ナシで信頼ゲット。「下がるな」の徹底で降格圏脱出へ
2019年08月30日 10時57分 Sportiva
8月11日のセレッソ大阪戦では、その真骨頂を見せた。1点をリードされる展開で、残り10分足らずの出場だったにもかかわらず、まずは強い守備で相手をたじろがせ、林大地が同点にする狼煙を上げると、最後は豊田自ら左足でゴールを決めて、逆転勝利の立役者になった。
「明輝さんは『トヨが入った時は、ストロングを活かせ!』と練習から周りに伝えてくれています。自分も求めるようになりましたが、なにより周りの意識が変わり、クロスが入るようになりましたね。自分が入った瞬間、周りも準備をするというか……。その意味で、自分以外の選手も特徴を出せるようになりました。サッカーをやれている、という幸せを感じています」
カレーラス体制で、豊田はほとんど起用されなかった。しかし、金体制になると少ない出場時間ながら3得点。かつて鳥栖をJ2から昇格させ、J1に定着させた地力を示している。
<選手の能力をチームプレーヤーとして使い切り、成長も促す>
そこに金采配の光明がある。J1の監督を見渡しても、選手マネジメントは屈指だ。深刻な不振にあった選手が回復し、不当に定位置を追われていた選手が力を発揮している。
「残留戦という意味では、去年の方が厳しかった。(残り数試合で)サイコロを振るような戦いはもうしたくないですね。