アトランタ五輪で千葉と川上が示した日本女子長距離ランナーの底力



 予選では自分の名前がアナウンスされるのが聞こえたが、決勝では気づかなかった、という千葉は、レース後に「先頭を走るのは気持ちいいですね。こういう舞台に私も参加していることをアピールしたかったから、先頭に立ってみました」と、アッケラカンとした表情で話した。

 8800m手前からリベイロと王、ツル、ワミがスピードアップ。この時、「気がついたら前にいなかった」と、千葉は一気に離されてしまったが、ラスト1周で落ちてきたロルーペをかわすと、5位でゴールした。
 レースは、ラスト100mで5000mとの2冠を狙った王をリベイロがかわし、31分01秒63で優勝。王は0秒95差の2位で、ワミとツルがともに約4秒差で続く結果。千葉の記録は31分20秒62。日本記録に1秒強まで迫り、「あとちょっとだった」と悔しがった。

「最後まで盛り上がっていたので、『これが五輪なんだな』と実感した」と言う千葉。指導する宗茂監督は「世界で誰が強いのかを何も知らず、リベイロやツルの強さも知らないから、ノビノビと自分のレースができた。それが千葉のいいところ」と話した。

 川上は大会前に少し体調を崩していたが、中盤まではしっかり先頭集団につき、6000m過ぎからは何度も脱落しそうになりながらも盛り返す粘りを見せた。7600mでは完全に遅れてしまったが、終盤には盛り返して、バケイロ(スペイン)などをかわし、最後はロルーペに1秒差まで迫る自己セカンドベストの31分23秒23。

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