習近平も強化を後押し。菊原志郎に聞く中国サッカー育成現場のリアル

中国は学校の施設が充実していて、グラウンドも良いものが多いんです。同じ広州を本拠地とする広州恒大はサッカー学校をつくって強化を進めていますが、広州富力はそうではなく、地域や学校と連携して子どもたちを育てましょうというスタンスです」

 とはいえ、施設は日本と比べて豪華である。天然芝の小競技場規模のグラウンドを学校が保有し、そこで年間を通じたリーグ戦が行なわれている。

「もともと、中国の育成年代にリーグ戦文化はなかったのですが、世界はどうやって選手を強化しているのかを、中国に来ている外国人指導者にヒアリングをした結果、どの国も年間を通じたリーグ戦を行なっていることがわかりました。『それなら中国もやろう』となり、すぐにリーグ戦が導入されました。このスピード感はすばらしいと思います」
 広州富力がある地域は、日本の港区や丸の内といったエリアに似た雰囲気がある。菊原いわく「都会的で外国人や富裕層が多く住んでいる地域」だという。

「だから、サッカー以外の教育にも力を入れる保護者が多いです。もともと中国は競争社会、学歴社会なので、小学1年生でも、学校の授業が夕方まであります。宿題もとにかく多いので、選手たちは練習の直前まで宿題をしていますし、遠征には英語と数学の教師をクラブが連れていきます。さすがに、ここまでしているのは広州富力だけだと思います」

 全国大会の期間中も、午前中に試合をしたら、午後は勉強の時間をとるなど、サッカー以外の教育にも力を入れている。

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