ドリブラーから華麗に変身。38歳・松井大輔がボランチで新境地


松井を修飾するフレーズはいつも華やかだが、そんなイメージとは裏腹に、そのキャリアは挫折と苦悩が大半を占める。どちらかといえば、苦労人。そうでなければ、とっくに現役を引退していたことだろう。
 たとえば、プロデビューを飾った京都パープルサンガ(現・京都サンガF.C.)時代は2度のJ2降格を経験。アテネ五輪後にリーグ・ドゥ(フランスリーグ2部)のル・マンで再出発を図ってリーグ・アン昇格に貢献して充実の時代を過ごしたが、ステップアップ移籍した名門サンテティエンヌで再び暗転。日本代表での立場も危うくなった時期だ。

 結局、グルノーブル移籍で調子を取り戻し、迎えた2010年の南アフリカW杯でベスト16入りの主軸を担ったのが、おそらくキャリアのピーク。本来であれば年齢的にも現役の総仕上げにさしかかると思われたが、W杯終了後にスポルティング(ポルトガル)移籍が直前で破談になったことをきっかけに、また日陰での生活を強いられた。
 極寒の辺境地トム・トムスク(ロシア)での半年間のレンタル移籍。シーズン後半戦はグルノーブルに戻ってリーグドゥに逆戻り。復活を期して移籍したリーグ・アンのディジョンではフィットできず、上を目指す若手に混じってアマチュアリーグでプレーした。W杯出場経験者にとってこれ以上の屈辱はない、まさにドン底だ。
 その後、スラヴィア・ソフィア(ブルガリア)、レヒア・グダニスク(ポーランド)でプレーした松井は2014年、当時J2だったジュビロ磐田に移籍。

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