「これがワールドカップだ」。SH流大はガチガチの仲間を鼓舞し続けた

45,000人を超える大観衆――。練習前のアップの段階で、胸の鼓動は一気に高鳴った。「胸が高鳴り過ぎて、いつもと違う感じがした」と振り返る。
 練習でも硬さが取れず、周りの選手も普段はしないようなミスをする。ハーフ団を組んだSO(スタンドオフ)田村優(キヤノン)も、「10日間くらい緊張していてずっと寝られなかった。本当に今日が早く終わってほしかった」と吐露するほどだった。
 試合前、流らリーダー陣が主体となって話し合った。「みんな緊張でガチガチでしたが、『これがワールドカップだ』と。自分たちがやってきたことを、ひとつひとつやって行こう」(流)

 それでも、試合は自分たちの思うように運ばなかった。
「プレッシャーや試合を楽しもう」と選手たちは口々に言っていたものの、相手のキックオフをいきなりミスして攻め込まれる。前半4分、相手のハイボールを日本代表FBウィリアム・トゥポウ(コカ・コーラ)が落球し、相手WTBにそのルーズボールを取られ、そのままトライを許してしまう。
 悪い流れになりかけた。だが、流はすかさずみんなに声をかけて励まし、時には尻を叩きながらチームメイトを鼓舞し続けた。
「緊張はしていましたが、試合を通してコミュニケーションは取れていました。ちょっとでもみんなを発奮させようと、『勝つには80分、絶対かかる』、『今、トライが獲れなくても、必ずチャンスは来る。

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