初の日本一直後に不穏な空気。八重樫幸雄が明かす広岡ヤクルトの不和

その時の教えが野球にも、ゴルフにも応用できる「新田理論」なんだよね。

――あっ、あの『新田理論』ですか! 小鶴誠らを育て、松竹ロビンスの監督を務めた新田恭一さんが考案したという理論ですよね。野球にも、ゴルフにも通用する理論だと聞いたことがあるんですが、どんな教えなんですか?

八重樫 初優勝した1978年には臨時コーチでヤクルトの指導もした人なんだけど、たとえばバッターだったら、最初に構えを作っておく。「自分で決めたトップの位置を変えずに、そのまま打ちにいく」という指導。でも、僕の場合は投球に合わせて体をひねって、タイミングを取りながらトップを作っていくという打ち方だったから、正直言えば合わなかったね。だって、どこでタイミングを取ればいいのか、全然わからなかったから(笑)。
――打席に入って、最初からトップの位置を固定して、ヒッチやスウェイすることなく、反動を使うこともなく、そのままバットを振り下ろす感じですか?

八重樫 そうそう。少しでも動いたらダメ。的確にとらえることを重視して、遠くに飛ばすというのは、その人の持っている資質で勝負する。その選手の持っているもので勝負するという考えでしたね。僕には合わなかったけど、船田(和英)さんには合っていたみたいで、「あの理論はいい」って言っていたな。最初に体を開いてヘッドを残したまま回転をするんだけど、「この理論でオレは変わった」って言っていましたよ。

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