F1上位2チームのドライバー比較。ハミルトンとベッテルの違いとは


 そうなると取りこぼしが少なくなってきますよね。その結果、メルセデスのチーム全体の空気が変わり、チャンピオンシップの流れをうまく自分たちのほうに引き寄せています。それが今シーズンの好結果につながっていると感じています。
 ここ3年ぐらいのハミルトンの成長は著しいですね。ロズベルグと戦っていた時に比べて、総合力としてはかなり高くなっています。ハミルトンがやっているのは、論理的には当たり前のことです。物事の流れを引き寄せるために、周りのスタッフに対する言動でチーム内に味方を増やし、ファンを大事にしてチームの外にも味方を増やしています。
 世界チャンピオンになると、そういうことはなかなかできないのですが、彼は2016年にロズベルグにタイトル争いで負けたあと、徹底して取り組んでいるように見えます。そうすることで自分の周りに味方を増やし、心に余裕を持ちながらレースに挑んでいるのです。だから許容範囲が広がり、どんな状況にも冷静に対応できるので、圧倒的な強さを発揮できていると思います。
 フェラーリはPUの性能に関してはメルセデスを上回っていますし、本来であればもっと結果を残せていたはずです。でもエースを務めるセバスチャン・ベッテルは、悪い流れの時に踏みとどまることができなかった。
 今シーズンのフェラーリとメルセデスの成績には、エースドライバーの悪い流れをいい方向に変換していく能力の差が、そのまま反映されていると僕は感じています。

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