山本尚貴がトロロッソで好走。思い出す30年前の「日本一速い男」の言葉


 もうひとつは、31歳という山本の年齢だ。もちろん、若けりゃいいというワケではないが、今のF1で「30歳を超えてからのデビュー」というのは、ほとんど聞いたことがない。近年で記憶にあるのは、2014年のベルギーGPに当時32歳でケーターハムからF1デビューを果たしたアンドレ・ロッテラーぐらいだが、そのロッテラーもわずか1戦のスポット参戦に終わっている。今回のFP1走行が将来の「レギュラーシート獲得」につながる可能性は「ゼロではない」とはいえ、現実的に考えれば難しいと言わざるを得ない。
 それゆえ、「国内でダブルタイトルを獲得した日本人トップドライバーがトロロッソ・ホンダで日本GPを走る」という事実を素直に喜びたい一方、「山本と日本のF1ファンは『その先』にどんな可能性や夢を見出すことができるのか?」という問いへの答えを見いだせぬまま、何とも言えない「モヤモヤとした気持ち」で金曜日の朝を迎えることになった。
 では、実際のところ、山本の「F1デビュー」はどうだったのか? 結論から言えば、山本がF1初ドライブで見せた走りは「すばらしかった」のひと言に尽きる。走行開始からわずか4周目には1分34秒台に突入。その後、フロントウイングのセッティングをアジャストし、ソフトタイヤに履き替えると、17周目にはこの日の自身のベストタイムとなる1分32秒018をマークした走りは、掛け値なしに「合格点」だ。

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