平尾誠二が描いたグローバル化。日本ラグビーの進む道と可能性を見た

チームのキーワードとなっている『忍耐』で我慢した。世界一といわれる南アのフィジカルに塊となって対抗した。
 だが、セットプレー、ブレイクダウン(タックル後のボール争奪戦)のダメージは、ボクシングでいうところのボディブローのように足腰に蓄積されていったのだろう。後半、FWの動きが鈍った。スクラムの足の位置や姿勢などディテールが崩れた。
 3−5で前半は折り返した。日本が後半最初に得点すれば、ゲームの流れは変わったかもしれない。だが、開始直後の相手ボールのスクラムで押し込まれ、コラプシング(故意に崩す行為)の反則をとられた。PG(ペナルティーゴール)を蹴り込まれた。
 後半8分、足を痛めていた左PR稲垣が、脇腹を痛めていたSO田村とともに交代した。中盤には右PRの具もベンチに退がり、HO(フッカー)堀江翔太も代わった。前半は与えたPK(ペナルティーキック)は2つだったが、後半は6つ。うち2つがスクラムのコラプシングだった。
 稲垣は沈んだ声で振り返る。言葉には悔恨がにじんだ。
「後半のセットピースに対するディシプリン(規律)が勝敗を分けたのではないでしょうか。セットピースはもっともっと向上する必要があると感じます」
 ラインアウトも南アは高くてうまくてパワフルだった。日本の成功率は13本中8本の62%にとどまった。加えて、ラインアウトからのモール。

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