現在のルールにも影響を与えた常識外れのGK。イギータは自由を満喫した



 94年アメリカW杯のときは、コロンビアは優勝候補の1つに挙げられている。予選でアルゼンチンを5−0で大破していたからだ。コロンビアはアルゼンチンの影響が強く、長年仰ぎ見るだけの相手にアウェーで大勝したことで、世論が期待しすぎていたところはあった。

 しかし、初戦でルーマニアに敗れると、お得意様だったはずのアメリカにも負け、早々に敗退が決まった。アメリカ戦でオウンゴールしたDFアンドレス・エスコバルが帰国後に射殺される悲劇も起きている。麻薬王パブロ・エスコバルのメデジン・カルテルと対抗するカリ・カルテルの抗争が激化する中、イギータは誘拐事件に関与した疑いで7カ月も収監され(のちに冤罪として放免)、このアメリカW杯に出場できなかった。

 04年にはコカインの陽性反応が出て逮捕。翌年に一時引退したが、07年に復帰すると10年までプレーした。その間、テレビ番組の企画で整形手術を施し、かなり若返った顔立ちに変わっている。まあ、やることなすこと普通ではない。

 イギータは身長170cm台半ば。GKとしてはかなり小柄だが、反応がずば抜けて速い。PKストップのスペシャリストであり、セービング能力もすばらしい。賛否両論あった攻撃力を抜きにしてもトップレベルのGKだったのだ。とはいえ、他と一線を画しているのは奇異に見られていたペナルティーエリアを出てのプレーである。

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