良くも悪くも森保式サッカーの真骨頂。「格下」中国戦の勝因とその限界



 その森保式3バックは、容易に5バックになっていた。フィールドプレーヤー10人のうち、5人が最終ラインに並べば、高い位置からプレッシャーをかける選手は5人。4バック時に比べ1人少なくなる。加えて前の3人(センターフォワードの上田綺世/鹿島アントラーズと、2シャドーの鈴木と森島司/サンフレッチェ広島)が真ん中に固まるので、前方向への進みがいい相手の両サイドバックにプレッシャーがかからない。

 日本は、経験も浅ければ、光る個人もいない中国に、ゲームをコントロールされるという情けない展開を強いられた。ピッチには森保式3バックの特徴が鮮明になっていた。ひと言で言えば守備的。先日J1優勝を飾った横浜FMとは真逆のサッカーだ。中国には番狂わせを起こすチャンスが到来していた、かに見えた。
 しかし、雲行きは徐々に変わっていく。14分、左ウイングバックとして起用された遠藤渓太(横浜FM)が、左サイドから頑張って、際どい折り返しを中央に送る。17分には畠中槙之輔(横浜FM)の放ったシュートが、中国のゴールポストを直撃した。

 中国はこのあたりから慌て始めた。27分、中国のキャプテンであるメイ・ファンがラフプレーによりイエローカードを提示されたシーンなどはその象徴。自分たちのサッカーに自信が持てなくなってきた感じだった。おのずと日本は5バックになる時間が減り、平均値で上回る個人の力を発揮しやすい状況になった。

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