ゴールボール日本女子、3連覇達成。攻守の要の新戦力が自信をつかむ

大会終了後にセンターとしてやり遂げた感想を尋ねたときには、「めっちゃ楽しかったです。自分で点は取れないけど、点を取る動きに貢献できる」と満面の笑顔が返ってきた。「センターは無理」と言っていた高橋はもういない。
 守備以外では、攻撃を組み立てて、両ウィングに的確に配球する「指令塔」の役割も担う。今大会2試合目のタイ戦後、市川HCから、「自分が(パソコンの)CPUのように、攻撃を組み立てるように」と指示を受け、次の中国戦は0−2で敗れたものの、両ウィングへの指示がコート外にも聞こえるほど声がよく出ていた。

 受けた指示をすぐに取り入れられるのも高橋の強さだろう。目隠しで見えない状況で行なうゴールボールでは、メンバーとのコミュニケーションは不可欠であり、また、敵を音で惑わすことも重要な駆け引きのひとつだ。高橋は、声の掛け方や3選手が同時に足音を立てるフェイクなど、センターとしてウィングの得点を助ける創意工夫について「実戦の中でいろいろ試せたのはよかった」と手ごたえを口にした。

 今大会を通してセンターとしての自覚も自信もつかみ、センターの面白さにも気づいた高橋の、さらなる成長に期待が高まる。

 ゴールボールの登録選手は最大6名。東京パラの代表選手選考には、持てる力を出し切った今大会の代表に加えて、ほかの強化指定選手たちも入る。市川HCが「うれしい悲鳴」と吐露するほど選考は混とんとしてきたが、「アジア女王」の称号とともに、新たな武器を得て厚みが増した日本女子。悲願の金メダルを目指す東京パラまで、「チーム一丸」で高め合う。

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