「活動休止」「撤回」…17歳のザギトワに何が起きているのか



「私はすべてを手に入れた。でも人生は満たされているばかりではいけない。スタート地点に立とうという気持ちを取り戻したい」

 すでに2年近く前から、ザギトワがさまざまな葛藤を抱えていたことを、指導するエテリ・トゥトベリーゼコーチは明らかにしている。燃え尽き症候群、モチベーションの低下、身長が伸びるなど成長によるジャンプのズレ……精神的にも技術的にも、手に負えないさまざまな変調が押し寄せてきたことは想像に難くない。

 そんな状況の中で、ロシアでは4回転ジャンプやトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を跳ぶ若手スケーターたちが台頭してきていた。それも、同じクラブで一緒に練習している、1、2歳しか違わない後輩たちだ。そんな新鋭たちがシニアデビューした今季、一気に新時代が幕を開けることは、ザギトワ本人も十分わかっていたに違いない。
 ザギトワがたとえ技術点では負けても、シニアとしての表現力を評価する演技構成点では大差がつくはずだと考えていたスケート関係者も多かった。しかし、実際にGPシリーズが始まってみると、ロシアの新鋭たちと、ザギトワや紀平らの演技構成点はわずかな差しかなかった。高難度のジャンプを跳んだ選手が高得点を引き出し、それにつられるように演技構成点もそれなりの得点が出ていた。

 ザギトワの今季GP初戦であるフランス杯を取材した時に感じたことがいくつかある。

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