「日本の野球ってすげぇんだぜ」宮本和知は五輪での金メダルを自信にした

アメリカ人にとってはそういう文化のなかで育ってきたんですから、それが当たり前なんでしょうけど、僕らには抵抗がありましたね。

 しかも、ごっついアメリカ人がガムをクチャクチャ噛んでいると、それだけで強く見えたりして(苦笑)……。選手村でもね、日本人は、朝は早起きして、散歩して体操して、あとは部屋に閉じこもって本を読んだりするわけじゃないですか。でもアメリカ人は選手村のディスコで踊ったりするわけですよ。我々、日本人は競技者って感じで、アメリカ人はアスリートって感じなんです。普段はリラックスしながら『休む時間に踊って何が悪いの?』みたいな発想(笑)。『オリンピックだからって普段の生活を変えるの? オレたちは変えないよ』って感じ。考え方が日本のスポーツ界とはまったく違っていたんです。そういう類のことには何度も驚かされましたね」

 ドジャースタジアムの午後8時、決勝戦が始まった。

 アメリカの打線にはマーク・マグワイア、ウィル・クラーク、シェーン・マックら、のちにメジャーリーグで活躍するスーパー大学生たちが並んでいた。日本の先発、伊東は3回、そのマック(のちに巨人でもプレー)にレフトスタンドへ先制のソロホームランを浴びてしまう。
 対する日本もアメリカの先発、ジョン・フーバーから4回、4番の荒井幸雄(日本石油、のちにヤクルト)が同点タイムリー、5番の広澤克己(明治大、のちにヤクルト)が逆転タイムリーを放って、2−1と逆転に成功した。

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