「日本の野球ってすげぇんだぜ」宮本和知は五輪での金メダルを自信にした

続く5回も日本は嶋田宗彦(住友金属、のちに阪神)のタイムリーツーベースで1点を追加。3−1とリードを2点に広げた。

 6回までアメリカ打線をマックの一発だけに抑えてきた伊東は、7回、ワンアウトからこの試合、初めてのフォアボールを2番のクリス・グウィンに与えてしまう。続くバッターは3番のクラーク。伊東がクラークを2−2と追い込んだところで、突然、松永怜一監督がベンチを出た。なんと、ここで宮本が投入される。

「そうでしたっけ……覚えてないなぁ。でもアメリカのバッターと対戦した時、僕の支えになったのは5月のキューバとの親善試合での経験でした。あの時、キューバのバッター、金属バットだったんですよ。後楽園球場だったですけど、よく覚えてます。キューバのバッターが金属バットをぶんぶん振り回すのが怖くてね。オリンピックも金属バットでしたけど、デカいバッターが金属バットを持つことへの免疫は、あの時に身についていましたね」

 宮本はクラークに対して、2−2からの1球目、得意のカーブを投じた。緩いタテのカーブにクラークはタイミングが合わず、引っかけてセカンドへゴロを転がした。これでワンアウト。続くバッターは、4番のマグワイア——。

「マグワイアにも、全球カーブだったと思います。

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