サウジアラムコ上場中止に見る王国の「焦り」

サウジアラムコ上場中止に見る王国の「焦り」

サウジアラビアのムハンマド皇太子の改革は行き詰まっている(写真:ロイター)

世界最大の産油国サウジアラビアを主導するムハンマド皇太子。そのムハンマド皇太子が、建国以来のイスラム教ワッハーブ派原理主義と離れたサウジアラビアの外交、政治・経済の改革・開放路線を推進している。この6月にはそれまで禁じられてきた女性の運転が解禁されたばかりだ。

ところが、ムハンマド皇太子が進める改革・開放路線を象徴し、米ゴールドマン・サックスが書いたとされる、「サウジビジョン2030」の本気度が疑われるようなスクープが飛び込んできた。8月22日、ロイターが世界に配信した、「国営石油会社サウジアラムコのIPO(株式公開)が中止となった」という報道だ。

中東調査会の中東かわら版(8月23日付)のまとめによると、記事は以下のように掲載された。

■株式公開のための金融顧問団は解雇との情報

2018年8月22日付ロイターは、高位の産業筋の話を基にサウジがアラムコ社の新規株式公開(IPO)を取りやめたとの特ダネを報じた。報道の要旨は以下の通り。   

@サウジは国内・海外向けのアラムコ社の株式公開を取りやめた。サウジ政府の関心は「サウジ基礎産業社(SABIK)」の株式を「戦略的割合で」取得することへと移っており、アラムコ社の株式公開のための金融顧問らは解雇された。

A消息筋は、株式公開取りやめは以前に決定されていたが、それについて公表することができず、(株式公開の)延期、そして取りやめと徐々に情報を流していたと述べた。

Bアラムコ社は6月末まで株式公開に備える金融顧問団のための予算を組んでいたが、消息筋によるとこの予算は更新されておらず、顧問団の活動停止が決められた。

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