台湾オードリー・タンが目指す「革命」の超本質

台湾オードリー・タンが目指す「革命」の超本質

オードリー・タンが考える、今の時代に必要なソーシャル・イノベーションとは(写真:Sean Marc Lee/2020 Bloomberg Finance LP)

台湾にさまざまなイノベーションをもたらし続ける、台湾デジタル担当政務委員大臣のオードリー・タンさん。彼女のこれまでの仕事と思考について、オードリーさんへの丹念なインタビュー取材を元にいきいきと描き出した『オードリー・タンの思考 IQよりも大切なこと』より抜粋してご紹介します。

今回はオードリーさんが推進しているソーシャル・イノベーションの”本質”に迫ります。

オードリーが推進しているソーシャル・イノベーション。その始まりは、バングラデシュの経済学者であるムハマド・ユヌスが始めた「マイクロファイナンス」だと言われている。バングラデシュが大飢饉に見舞われ、多くの人が亡くなった1974年。ユヌスは、食料は有り余っているのに金銭的な理由で食べ物を買えず、人々が餓死していくのを目の当たりにした。優れた経済理論もその現実の前では無力だったが、彼は行動した。

27ドルという微少な金額を低利・無担保で融資する「マイクロ・クレジット」を行う〈グラミン銀行〉を1983年に創立。貧困による飢えから多くの人々を救い、自立を支援した。この功績により、2006年にノーベル平和賞を受賞している。

■ソーシャル・イノベーションがなぜ今の時代に必要か

オードリーは、大臣としての自分のミッションの1つにソーシャル・イノベーションを掲げ、多くの時間をそこに費やしている。

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