日本に住む黒人作家「アジア系差別」に思うこと

日本に住む黒人作家「アジア系差別」に思うこと

アメリカでアジア系に対するヘイトクライムが増えていることに、日本に住む筆者が思うことは(写真:Bloomberg)

この1年、アジア系の人々はアメリカ中でヘイトクライム(憎悪犯罪)の標的にされ、怯えながら暮らしてきた。こうした攻撃の増加は、トランプ前大統領が撒き散らした人種差別的で排他主義的な発言に起因し、数十万人のアメリカ人の命を奪った新型コロナウイルスを、前大統領が「中国ウイルス」や「カンフルー(インフルエンザを意味する『フルー』とカンフーを掛け合わせた造語)」と呼んで執拗に人種と関連付けたことによって悪化した。

このウイルスを発生させて広めたと中国を責めることで、トランプ前大統領は事実上、中国をわずかでも想起させる人、すなわちアジア系に見える人なら誰でも、連座制によって有罪だと糾弾したも同然だった。

韓国、フィリピン、ベトナム、台湾、そして日本を含むさまざまな国に起源を持つ、トランプが仄(ほの)めかしたようにアメリカ人が死んでいくことの罪を同じようになすりつけられ、その結果、アジア系の人々は、唾を吐きかけられたり、ひどい言葉を浴びせられたり、虐めの標的にされたり、路上で暴行されたりしてきた。

■アジア系女性を殴って立ち去った男性

つい先日もアジア系に対する暴力動画が公開された。その動画には、アジア系の女性が真っ昼間に、一見したところ何の理由もなく男性から暴行される様子が映っている。男は彼女に歩み寄り、いきなり殴りかかると、地面に蹴り倒して、無抵抗な女性を踏みつけた。

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