コロナ治癒に「うつ伏せが有効」という意外な事実

コロナ治癒に「うつ伏せが有効」という意外な事実

ベッドで仰向けの状態が続けば背中側に水分や血液がたまることと関係があるようだ(Fast&Slow/PIXTA)

薬や道具を使わず、新型コロナウイルス感染症患者の肺の機能を改善させるということで、にわかに注目を集めているのが、「腹臥位(ふくがい)療法」だ。

「腹臥位療法とは、患者さんをうつ伏せにさせるという救命措置の手法です。低酸素になった患者さんの血液中の酸素量を増やすことから、急性の呼吸器不全を起こした人に古くから行われていました」

■「診療の手引き」でも重症者に対し「効果あり」と明記

こう話すのは、日本呼吸療法医学会理事長で大阪大学大学院医学系研究科麻酔集中治療医学教授の藤野裕士さん。昔からあったこの腹臥位療法が、今改めて新型コロナで起こる重症のARDS(急性呼吸窮迫症候群)にも効果があるとして、見直されているというわけだ。実際、「新型コロナウイルス感染症 診療の手引き」の第5版でも、ICU(集中治療室)に入院するか、人工呼吸器を装着するような新型コロナの重症肺炎に対して、「効果あり」と明記されている。

藤野さんのいる大阪大学医学部附属病院(大阪府吹田市)では、第4波の真っ只中だったゴールデンウィーク中、30床あるICUをすべてコロナ用に変えて対応。回復傾向のある患者を除いた、すべてのICU入院患者に腹臥位療法を実施した。

やり方は夕方にうつ伏せにして、朝、仰向けに戻す≠ニいうもので、腹臥位療法を行っている時間は12〜18時間ほど。

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