「竜とそばかすの姫」が"ネット第一世代"に響く訳

「竜とそばかすの姫」が"ネット第一世代"に響く訳

(写真:(C)2021 スタジオ地図)

細田守監督の最新作『竜とそばかすの姫』を公開初日(7月16日)に見た。カンヌ国際映画祭のワールドプレミアで14分間にわたるスタンディングオベーションを受けたというエピソードを聞いており、期待は高まった。

しかし、多少の不安もあった。細田守による前作『未来のミライ』の興行収入は28.8億円で、前々作『バケモノの子』(58.5億円)の半分程度となったのだ。

ちなみに私は当時、「『未来のミライ』が切りひらく日本映画の未来」という記事を書いて、その「大冒険活劇」「ファンタジー」ではない路線を肯定したのだが、はたして、今作は、どのように評価されるのであろうか。

■ディズニー映画的「新しい映像世界」

私の感想を一言で言えば、「映画館で見るべき理由のある映画」というものだ。

「映画館で見るべき理由」の1つ目は、映像のスケール感である。主人公の家の中の表現が多かった『未来のミライ』に対して、今作は冒頭から、圧倒的なスケール感で及第点を取りにくる。

具体的には、インターネット上の仮想空間=<U(ユー)>を描いた超精密な映像に一気に心奪われる。この<U>の映像表現については、プロダクションデザインを手がけた建築家=エリック・ウォンという人の貢献が大きいだろう。

また、その<U>の中でダイナミックに躍動する女性=ベルの映像も、実にヴィヴィッドですばらしい。

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