中国「医療系AIスタートアップ」上場が公募割れ

中国「医療系AIスタートアップ」上場が公募割れ

医療系AIスタートアップの多くは赤字経営が続き、投資家が厳しい視線を向けている。写真は?瞳科技の香港上場セレモニー(同社ウェブサイトより)

AI(人工知能)を活用した医療向け画像診断技術のスタートアップ企業として初のIPO(新規株式公開)が、市場から冷や水を浴びせられた。11月5日、香港証券取引所に上場した中国の鷹瞳科技発展(エアドック・テクノロジー)の株価が、取引初日に公募割れの憂き目を見たのだ。

同社はIPO時の売り出し価格を1株当たり75.1〜81.3香港ドル(約1096〜約1186円)と予告していたが、最終的に下限の75.1香港ドルで売り出した。上場初日の取引では、株価が一時売り出し価格の13%安の65.5香港ドル(約956円)まで売られ、その後は値を戻したものの、結局売り出し価格を1割弱下回る68.0香港ドル(約992円)で引けた。

鷹瞳科技発展は2015年に創業し、眼科向けのAI画像診断ソリューションを提供している。主力商品は糖尿病網膜症の病変の診断を支援するソフトウェアで、同社の売上高の8割近くを占めている。

医療界では近年、眼底写真の分析を通じて全身疾患を診断する手法が普及しつつある。なかでも糖尿病網膜症の診断は、医療向けのAI画像診断技術のなかで開発競争が最も激しい分野の1つとなっている。

■赤字額が売上高の数倍から数百倍

問題は、医療系AIスタートアップのほとんどが収益モデルを確立できず、投資家の期待値低下を招いていることだ。

1 2 次へ

関連記事(外部サイト)