北海道民は「JRへの税金投入」に納得できるか

北海道民は「JRへの税金投入」に納得できるか

特急の走る宗谷線や石北線もJR北海道単独で維持困難な路線に分類されている(写真:One Light / PIXTA)

JR北海道の経営危機が顕在化して7年が経過した。起因となった特急列車の脱線事故以後、設備改良や修繕のために巨額の国費が投じられてきた。

経営陣は2016年11月、北海道庁や関係市町村に対して、経営再建策への関与、財政支援を要請する。JR北海道線の多くは、国鉄時代に廃線の基準とされた輸送実績を下回っている。国と地元、JRの連携とシステム作りが急務になっていた。

ところが高橋はるみ知事は、この間、「JR北海道は経営努力が不足している」と一方的な批判を繰り返すだけで、具体的な支援策を何も示すことができなかった。

道内では、国の全面支援による鉄路の維持を期待する声が大きいが、国土交通省は2021年度以降の支援について明言していない。関係者が当事者意識を欠いて国に依存するのを懸念している。

本稿では、地元北海道ではあまり報道されないJR北海道や国交省サイドの考え方を紹介したうえで、今後の方向性を見ていきたい。

■来秋の運賃値上げを正式表明

JR北海道の島田修社長は、2018年10月の道庁の関係者会議で、運賃値上げを正式に表明した。来年10月の消費税10%引き上げのタイミングを想定している。実施されるのは23年ぶりで、発足以来2回目となる(消費増税転嫁分を除く)。値上げ効果は年間40億円規模。

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