「愚直さ」こそが真実を見極められる本当の理由

「愚直さ」こそが真実を見極められる本当の理由

コロナ禍やウクライナ侵攻以降、本当の情報を見極めることが難しく、「無知のわな」に陥りやすくなっていないか(写真・Rhetorica/ PIXTA)

2019年以来私たちは、とてもおかしな迷宮の世界に入ったように思える。コロナ禍とロシアのウクライナ侵攻によって、私たちはいつのまにか無知の虜になったように感じる。コロナ禍においてもウクライナ侵攻においても、十分な情報を得ることなく相手(敵)に恐れおののき、どんどん恐怖をあおり、いつの間にかしっかりとした情報を理解することを放棄し、無知の罠(わな)に陥っているように思えるのだ。

海外に行けないことで海外とのつながりを絶たれ、海外のメディア情報も絶たれ、まったくの情報孤立の世界に陥ってしまっている。誰かがそうしろと命令しているわけでもなく、情報源を絶たれていることで、個々人が粛々と自己規律的(自分勝手)にたった一つの方向で、ものごとの善し悪しを考えるようになっているのである。事態は深刻だ。

われわれは「無知のわな」に陥った 私のような研究者は、相手の情報をつかむことが仕事である。一方的に決めつけ、一方側からの情報だけを受けるということは研究者としてはできないし、やってはいけないことだと教えられてきた。映画のように一方に正義がいて、他方に悪があるというような勧善懲悪のような世界があればいいのだが、これまでの私の経験からいってそうしたことは一度としてなかった。

ウクライナの戦争に関していえば、ロシア・テレビの英語放送、フランス語放送などが重要な情報源であった。

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